映画を見た休日

久々の更新(1年以上ぶり)です。

まつのです。

 

今日は日曜日で仕事が休み。京都府は緊急事態宣言が出ていて、どこに出かけるわけにもいかないので、家で映画でも見ようと思いました。今回はその感想でも。ネタバレは含みますがストーリーの紹介などは雑な感じです。

 

映画「魔女見習いをさがして」

見た映画は「魔女見習いをさがして」

これは、テレビアニメ「おジャ魔女どれみ」シリーズの20周年を記念して製作された作品で、昨年(2020)11月に上映されました。

www.lookingfor-magical-doremi.com

 なぜこれかというと、私が当時のシリーズをリアルタイムで見ていたというのと(とはいえキャラ名も含めほとんど覚えていない)、「何やら教員志望の学生の登場人物がいる」とのことで気になっていたためです。

 

見終わってみて

とりあえず全部見た感想としては、「これは映画館でみたかった」。

 私は基本的に映画は映画館で見る派ですが、去年の11月は仕事やソフトボールが忙しく、また謎の高熱を出すなどして日程があわず、この作品は見ることができていませんでした。激しく後悔しています。

 実在の土地や景色をそのままアニメ化しているところが多くて、それだけでも満足できました。特に近鉄がスポンサーであったというところから、近鉄特急のシーンのクオリティがめちゃくちゃ高くてびっくりしました(笑)。まさか、京都駅での発車メロディーVVVFインバーターの駆動音、富野荘~新田辺間の木津川橋梁まで描かれているとは、ものすごく凝っているなと思いました。近鉄ファン歓喜です(ネタバレごめんなさい)。もちろん、ほかの岐阜への旅での名古屋駅、JR各線の車両などもよかったです(笑)

 

と、ここまでくるとただの鉄オタが興奮しているだけになるので、ここからは違う話をします。

 

「長瀬ソラ」の迷い

この物語の主人公は、「長瀬ソラ」「吉月ミレ」「川谷レイカ」の3人です。

詳しいキャラ紹介はHPを見てください。

 

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「長瀬ソラ」(「魔女見習いをさがして」公式HPより転載)



 その中で、一人気になった登場人物がいました。それこそが「長瀬ソラ(以後「ソラ」)」。前述した「教員志望の学生」です。

 ソラは教育大学に通う4年生で教員採用試験を控えていました。

公式HPには「愛知県出身の大学4年生。年齢は22歳で、「おジャ魔女どれみドッカ~ン!」をリアルタイム視聴していた。周りの意見に流されがちで、自分を表現することが得意ではない。教師になる将来の夢を抱いているも…。」と紹介されています。

 そんなソラには悩みがあったのです。教育実習先の一人の男児との出会いによるものでした。彼は発達障がいがあり、みんなと同じように学ぶことが難しい。いわゆる「手のかかる子」です。実習中に作文を書く授業をした教生時代のソラは、原稿用紙に絵で表現していた彼に文字で書くように指示しますが、彼は嫌がり教室を抜け出してしまいます。彼に対する指導がうまくいかないことに悩むソラ。それに対して指導教官の先生は「彼ひとりを見すぎているのではないか。全体を見るべき」とソラに指導しました。

 結局、ソラは実習期間中うまく指導できなかったようで、大学に戻ってきてからも彼の原稿用紙の切れ端に書かれた絵を持ち歩いていました。

 「教師になっても上手くやっていける気がしない」とソラは言いましたが、それはおそらく「自分の力量では、学校の教員になっても特別なニーズのある子どもへの手厚い支援をすることができないかもしれない」という気持ちの表れなのだと思います。その後も事あるごとに「特別支援教育」に関するテキストがでてきて、ソラが勉強している描写があります。

 その後、ソラは彼から手紙をもらい、「発達障がいのある子どものための塾(確かそんな感じ)」に通う彼と出会います。(おそらく学習塾と放課後等デイサービスが一緒になったような施設だろう。)スタッフから「ここでは学年の別がない。人生を通して支援をすることができる」と言われ、ソラはハッとします。

 ソラは教員の道を選ぶのかどうか…

 

教員や教育が若者の話題になっている

 と、ここまで「魔女見習いをさがして」を教育、特に教育大生のソラに注目して書いてきました。いかがでしょうか。私の主観も少し入っていますが、かなり「学校教育」に力を入れた作品であるとお分かりいただけたと思います。特に、教員採用試験に挑む教育大生なんて、全ての大学生のうちの何パーセントでしょうか。「ああ~」と刺さる人は教育大生くらいのようにも思えます。

 しかし、この作品はかつての子ども、今の20代半ばを主にターゲットにしていると考えられます。そのため、全国公開をするのにこれほど共感しづらい悩みのある人物にしてよかったのでしょうか(もちろんOLやフリーターの二人に刺さった人はいるだろうが)。

 それでも全国公開されました。公式HPによると第43回モスクワ国際映画祭の公式上映作品に選出されたことからも、かなりの高い評価を得ているようです。

 

 このことから、少し極論ではありますが、若い世代(それ以外の世代も)の間で「教育」や「教員」が関心ごとになっているのではないかと私は思っています。

 これまで、「学校」を取り上げたアニメやドラマは多く制作されてきましたが、「金八先生」など青春モノが多かったように感じられます。それが最近になって、より深いところにまで踏み込んだものが出てきている感じがします。「青のSP-学校内警察・嶋田隆平-」なども例として挙げられるでしょう。

 こんな風潮もあって、「長瀬ソラ」というキャラクターが生まれたのかもしれません。それに、「発達障がい」など教育界のホットトピックがあげられても、社会に受け入れられたのだと私は思います。「教員になるかどうか迷う」というのも今の教育大生にはあるあるです。ものすごく教育大学に詳しいスタッフがいたんだなぁと、問題意識の高さに驚きました。

 

 

 

 と、こんな感想を私は持ちました。かなりうがった見方ですね(笑)

 当然「ソラちゃんかわいい!」とかの感想もありますが、それはみんな思いそうなので省略します(笑)

 

さて、本当に長くなったので、そろそろ絞めます。

 

日本中の「長瀬ソラ」にむけて

 私は「教員一人ひとりを幸せに」したいと思う仲間と一緒にいる。

 そこでは「学校教育への疑問」「学校の働き方改革」や「教師になろうかどうか迷う」などといった話がよくでる。しかし、これは私が通っていた大学の友達同士ではできなかった話である。きっとソラも同じように悩んでいて、大学の仲間にも打ち明けられないでいたのだろう。

 もしもそういう悩みがある人がいるのなら、我々は会って話を聞いてみたい。何ができるかはわからないけど、どんな話でも聞いてくれそうな人がたくさんいます。お気軽に話しかけてください。

 そして、「なろうかどうか迷っている人」に対して「ぜひ教員になって」と心の底からいえるような環境になって行ってほしいし、そうしたいなぁと思っています。

 

今日はこの辺で。乱文失礼しました。

 

最後に、「魔女見習いをさがして」本当に面白かったです。